岩 崎 元 郎 の


「知恵」


 8月の知恵 着干し
 


 7月中旬、八方尾根から唐松岳に登った。暑くもなく寒くもない、最高の登山日和だったが、そこそこ汗をかいてTシャツの背中はしっとり濡れた。唐松岳頂上山荘にチェックイン、部屋に案内されてほっと一息。背中がじとっと冷たい。着替えるのは簡単だが、着替えてしまえば着替え用のTシャツが一枚減ってしまうことになるので、さあてどうするか考える。答えは「着干しすること」である。文字通り、着たまま体温で乾かしてしまうことだ。ポイントは、「ちょっとガマンすること」にある。最近、ガマンができない登山者が増えたような気がしてならないが、ガマンできないと携行すべき着替え用Tシャツが増えることになる。

 翌日、雨と風の中を白馬岳に向かった。寒さは感じなかったので、低体温症の心配はなかったが、汗と雨とでシャツがびしょ濡れになった。着干しできないほどのびしょ濡れである。白馬山荘に到着して、昨晩着替えず大事にしまっておいた乾いたTシャツに着替えた。気持ちいい・・・。

 ある時は着干し、またある時は乾いたシャツに着替える。状況に応じて自分の頭で判断すること。


   


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