岩 崎 元 郎 の


 

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御嶽山と濁河温泉

 御嶽山は、天下の名山だ。信仰登山の山で、山として別格である。御嶽なのか御嶽山なのか、どっちでもいいけどちょっと気になる。深田久弥さんの『日本百名山』では「御嶽」、山と高原地図や県別登山ガイドでは「御嶽山」になっている。ぼくは、「おんたけさん」と呼ぶことにした。「おんたけ」だと舌がつっかえて呼び難いというのがその理由である。

 標高3067m、一等三角点がある。360度の眺望が保証されているということだ。南東に王滝口、東南東に黒沢口、東に開田口、北に日和田口、北西に小坂口と五つの登山口がある。小坂口にあるのが濁河温泉だ。東面にスキー場があり、スキー場に架かる通年営業のロープウェイを利用すれば、黒沢口七合目に労少なく上がることができる。東京方面からアプローチし易い王滝口、労少ないロープウェイ利用の登山者が多い。

 東京方面からアプローチし易い登山口が多くの登山者を集めるのは自明で、富士山もスバルラインを五合目まで上がり、六合目から吉田口登山道を登る登山者がダントツに多い。富士宮口登山道を登るのは、静岡から西の登山者である。御嶽山に登るのに、小坂口から登ろうという東京方面の登山者は少ない。

 バリバリに登っていた時代、御嶽山に登りたいと思うことはなかった。1983年11月、東京新聞が経営していたサンシャインシティ文化センターで開講された「中高年と女性のための登山入門講座」の講師を引き受けたことがきっかけとなって、無名山塾の中に「遠足倶楽部」という中高年バージョンを作り、日本百名山を教室にして登山のハウツウ・ノウハウのご指導を開始した。で、御嶽山を登ることになった。

 濁河温泉は、天下の名湯であると思う。御嶽山に登るなら、小坂口・濁河温泉から登ろうと考えた。濁河温泉に泊まってみたかったのである。泉質は、ウィキペディアには含土類芒硝泉とあり、下呂市観光案内サイトには炭酸水素塩泉とあって、よう分からん。神経痛・動脈硬化症・高血圧症などに効能があると紹介されていた。現在はバス路線が廃止になっているが、飛騨小坂からのバスで、バス停前の旅館御岳に泊まる。温泉は白いタオルが赤く染まる、鉄分による茶色い濁り湯である。広々とした露天風呂が気持ち良かったし、夕食に出た飛騨牛のステーキの美味しかったことは、いまでも思い出すとツバが出てくる。もう少し大きかったら、と思ったことも忘れられない思い出だ。

 朝食は弁当に振り替えて貰って、早朝に宿を出た。無風快晴、お天気は文句無しだ。途中弁当を食べてエネルギー補充、九合目飛騨頂上に立つ。少し下り、賽の河原を横切って二ノ池から最後の登りにかかる。山頂に立ち、記念写真を撮って下山にかかる。黒沢口登山道を下り、ロープウェイを利用し、タクシーで木曽福島駅に出た。

 御嶽山は北アルプス南端の山だと考えている。ぼくは何回かに分けてのことだけれど、親不知の海辺から長峰峠まで北アルプスに朱線を引いている。長峰峠から御嶽山に登れば、朱線が完了する。御嶽山には数回登っているが、もう一回、長峰峠から登るべく機会をうかがっているところだ。

                                                        2013.11.15 記





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