岩 崎 元 郎 の


 

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神津島・天上山と神津島温泉
 
 十年以上も前の話しである。どこかにいい山ないかなあと、ガイドブック『関東百名山』をパラパラめくっていたら「天上山」が目にとまった。面白そうだなと思っていたら、旅行会社でツアー登山のガイドを務めているM氏が、神津島村の観光課長を紹介してくれた。天上山登山が一気に具体化した。

 神津島へは電車やバスの便はない。飛行機か船だ。飛行機は調布飛行場から飛ぶ小さなもので、天気が悪いとすぐ欠航する。船は汽船とジェットホイルがある。ジェットホイルは神津島まで4時間で行くが、波風が強いと欠航する。汽船は天気には強いが、神津島まで12時間かかる。と、いう話しを聞かされて、ぼくらは金曜日の夜10時、竹芝桟橋を出港する汽船で神津島に向かうことにした。これも旅だ。出港してしばらくはデッキでビールでも飲みながら歓談するのも悪くない。翌朝10時に前浜港に入港する。

 デッキから見上げる天上山は、その名の通り天高く聳え、高尾山よりも低い571.5mに山のは見えない。真っ正面から眺めているということもあるが、急峻な山だなあという印象を受けた。桟橋に降り立つと観光課長と民宿の車が出迎えてくれた。不要な荷物は民宿に届けて貰い、体は黒島登山口に送って貰う。

 登山口にあるトイレで用を済まし、12時間の船旅で固まった体を準備体操でほぐしてから、観光課長のご案内で登山開始。斜面は急峻だがコースはジグザグにつけられているので、ゆっくり足をあげていけばさほど辛くはない。ぐんぐん高度が上がって、足下に海が広がる。1時間で黒島口10合目、山頂台地の一角に登り着く。ひと下りした千代池々畔で昼食。

 腹ごしらえが済んだところで山頂台地の散策が始まる。灌木帯を抜けると前方が大きくひらけて分岐がある。直進すると表砂漠、右折して裏砂漠に向かう。ガイドブックには「月世界を思わせるような」とある通りの裏砂漠が広がる。オオシマツツジのオレンジ色が白い砂地によく映える。表砂漠から不動池へとぐるっと回ってから、天上山の山頂に立った。さえぎるもののない大展望が広がる。空気が澄んでいれば南アルプスも見えるとか。

 下山は白島登山口に向かう。ひと下りするとトイレがある。もうひと下りすれば白島登山口だ。アスファルト道路が集落へと下っている。送迎車も頼めるが、今宵の宿に向かってのんびり歩いて下るほうがフィナーレを飾るにふさわしい。

 神津島には温泉があって、海辺の自然の岩場を利用した大露天風呂がある。夕食前か後、宿の車で送って貰える。大露天風呂は内風呂から出て、道路を渡った海側にあるので水着着用。男女一緒に温泉に浸かりながらおしゃべりできる。目の前に広がる太平洋に、真っ赤な太陽が沈んでいく光景は雄大。陽が沈むと満天の星空、天然のプラネタリウムを見上げていると、夜空に恋の花が咲くかもしれない。泉質はナトリウム塩化物強塩泉、肩こり、神経痛、腰痛、冷え性、その他に効能があるという。

 天上山のコース、宿や島内の見所など、神津島村観光協会に相談するといい。

 04992・8・0321
                                                         2014.2.17 記





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