岩 崎 元 郎 の


 
   
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岩木山と百沢温泉
 
 岩木山は、分県登山ガイド『青森県の山』の中で、「津軽平野の真ん中に裾野を広げて鎮座する岩木山は、津軽の人々が朝夕に見上げる山だ」と紹介されている。津軽富士とも呼ばれる円錐形の成層火山、青森県の最高峰である。日本百名山であり、「ぼくの新日本百名山」にも入れさせて貰った。

 1995年から1999年までの5年間、NHK教育テレビ番組「中高年のための登山学」に講師として出演した。95年は、みなみらんぼうさんが生徒役、96年は95年版が再放送、97年は生徒役が山内賢さんに替わって、「中高年のための登山学・日本百名山をめざす」。98年はそのパートⅡ。この間、中高年登山は大ブームとなり、登山者が増えて遭難事故も増加という状況を受けて、99年の「中高年のための登山学」は「日帰り登山で基本を学ぶ」になった。

 98年のパートⅡで、岩木山を取り上げた。この回のテーマはリーダーシップ、生徒役の山内さんがリーダーシップを学ぶという設定だ。この時、縁あってイタリアの名登山家、ワルテル・ボナッティと奥さまでいらっしゃる世界的な美人女優、ロッサナ・ポデスタさんのお二人が岩木山に同行、一緒に頂きに立った。ボナッティは一昨年、ボデスタさんは昨年他界されたが、山ヤのハシクレとして素晴らしい思い出を作って頂いたことに感謝感激している。

 登山前日は百沢温泉の旅館に泊まった。夕食は和室の大広間、宴会場である。ボナッティは第一印象そのまま、謹厳実直なお人柄だが、ユーモアも解す魅力的な紳士であった。腰が痛いということで座布団を椅子状に作り、座って頂いた。ボデスタさんは気さくな方、遠足倶楽部の女性陣と打ち解けて、「おいしいでーす」と言いながら、お刺身や天ぷらの日本料理を召し上がっていた。挙げ句の果て、女性陣はボデスタさんを温泉に引っ張り出した。「みんな裸になって、せいのの掛け声で温泉に飛び込んだのよ。ドッブーンってね」という報告があった。

 富士山同様、大きく聳える岩木山には鰺ヶ沢、赤倉、百沢、嶽の四方から伸びている登路に加えて、1965年に嶽登山道の8合目まで上がる岩木山スカイラインが開通、リフトを利用して「鳥の海噴火口」まで上がると、山頂まで1時間かからずに登れてしまう。収録当日はぐずついた天気だったので、山頂に立つことを優先、リフト利用での登山となった。岩木山神社から登る岩木山は、未だ果たせていない宿題である。

 岩木山神社から岩木山に登る、というのが当初の計画であったので、地図上に岩木山神社を探し出し、その隣に百沢温泉を発見したのであった。「四季おりおりの山菜料理をどうぞ。百沢登山入口に一番近いお宿です」という惹句に釣られて、宿は旅館「山陽」を選んだ。

 泉質は、ナトリウム・カルシウム塩化物泉、関節痛・五十肩・冷え性などに効能があるという。若い頃は温泉の効用なんて興味なかった。山から下って汗を流したいとは思ったが、温泉に入りたいとは思わなかった。それがいま、温泉に入りたいと思う。効用も確認する。温泉に入ると、本当に疲れが抜けると思えるようになった。トシだ、という説もあるが・・・。

                                                          2014.5.15 記




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