岩 崎 元 郎 の


 
   
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兜山と岩下温泉

 中央本線を甲府にむかって走る電車が山梨市駅を過ぎる辺り、右手にこんもり盛り上がっている山、「兜みたいに見えるでしょ」と言われればそう見えないこともない山が、ここで紹介する兜山である。兜山はもちろん魅力的な山だが、隣接する深草観音も胸キュンならぬ胸がドッキとする不思議なパワースポットである。どちらもコースとして文句なしだが、兜山から岩堂峠を越えて深草観音を訪ね、積翠寺に下るコースは絶対お勧めしたいぼくのお気に入りである。とっておきのコースを紹介しよう。

 春日居町駅下車。12月3日、久々に降り立った春日居町駅は明るくきれいに改装されており、足湯までできているのにはびっくりした。初めて登った頃はかなりマイナーな山だったのに、登る人が多くなったようだ。登山口には駐車場もできて、タクシーを利用してアプローチをはしょる人も増えたようだが、1時間程度の節約にしかならない。駅から歩いた方が、コースとして必然性がある。アプローチをのんびり楽しみながら歩いて入ると、兜山が大きくカッコよく仰ぎ観られて、わくわく感に足が軽くなる。

 花火工場の先から登山道に入る。駐車場はこの先にある。道は良くない。踏み跡が明瞭な所もあれば不明瞭な所もある。登りであるからルートファインディングに神経質になることはない。登り易い所を拾っていけば、自ずと踏み跡ができている。どんどん登って行くと、「岩場コース」の由来である岩場にぶつかる。岩場左の弱点を縫うようにして登っていく。岩場を登るのではなく、岩の積み重なった急斜面を登って行くような感じで、危険箇所はないし、コース上にはずっと鎖が張ってある。鎖のある急登を抜けても、けっこうな登りが山頂まで続く。駐車場と山頂を結ぶコースもあるようだ。山頂からは尾根伝いに歩き、コルから一くだりすれば造林小屋が建つ林道終点に出る。兜山の項、終了、深草観音の項に入る。

 マツダランプの懐かしい道標に従って30分登ると、岩堂峠に立つ。10分下れば、そこに深草観音が待っている。気が充満しているというか、この雰囲気は言葉では表現できない。20メートルくらいの鉄のハシゴをよじ上って、岩穴の中にある祠を参拝。すっごく御利益がありそうだ。

 深草観音から小一時間で積翠寺のバス停に下る。時間は3時半ころだった。幅広の道に出たので通りがかりの人にバス停はどちらですかと訪ねたら、この下にあるけど次のバスは6時半だよ、といわれてびっくり。ぼくが参考にしたガイドブックには、甲府行きのバスが1時間に1本あると書いてあったのだ。ガイドブックが古かったようだ。タクシーを呼んで甲府に出た。楽しかった一日のエンディングとして、ちょっとした厄払いになったと思っている。

 春日居町駅から夕狩沢古戦場にむかう途中にあるのが岩下温泉、山梨県最古の温泉と称されているだけあって、落ち着いたたたずまいの温泉宿である。アルカリ性単純泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛に効能あり。山行前に入浴して英気を養うのがいいのか、下山後入って疲労回復にいそしむのがいいのか、岩下温泉はコース採りから考えると前者になる。

 

                                                        2016.12.15 記




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